お仏壇の電気は【要注意!!】/広島 仏壇 修理 音羽屋
こんにちは。
広島でお仏壇の修理を専門にしている音羽屋の山縣です。
当店は、お仏壇という家の中の大切な場所を繋いでいくことで、その「家ならでは」の想いが伝わっていくことを使命にしています。
この「職人の日記」では、掃除・洗浄・修復・塗替え・移動・保管・御処分・配置・向きのことなど、お仏壇のことで皆様のお役に立てれば嬉しいです!!
ということで・・・
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本日は、「仏壇の電気がつかないんです・・・」
とご連絡を頂き、お伺いいたしました。
お仏壇の電気とういうと、
・灯篭(吊下げ)
・電気ロウソク
に繋がっている配線とその中にある電球のことになります。
残念ながら、スイッチをいれても点灯しなくなっているようでした。
「球は先週に交換したばかりで、昨日までついていたんだけどね~」
「スイッチがおかしいのかもしれないから、中の配線を修理してもらえる?」
このスイッチの形は今では見なくなっており、随分と前の形式です。当店がお仏壇の修復をさせてもらう場合に接続されているのは、このタイプが多くあります。
このスイッチに問題があるとしても、コンセントからプラグを抜かないと修理中に通電して危険です。また、基本的に配線の修理は資格のいる作業になります。
そして、その問題のプラグが差し込んであるコンセントがどこかというと・・・
手前のコンセントではないようです。
配線が奥へ奥へと繋がっているので、どうやらお仏壇の裏側のコンセントに差し込んであるようです。
たまにこの様にお仏間の奥の壁(お仏壇の裏側)にコンセントがあることがあります。これだと、お仏壇を動かさないとプラグを抜くことができません。
また、この状態は発火の危険があるんです。
知り合いの「コンセントアドバイザー」の平原千秋さんによると、配線器具の火災事故の原因No.1は
「トラッキング現象」の発生による異常発熱
なんだそうです。
詳しくは、平原さんのブログを見てみてくださいね!
「発見!キケン!なコンセント」配線器具の火災事故の原因No.1って何だ??
平原さんは、㈱中国光洋という電気設備の設計・施工の会社を経営しておられ、ご自身も有資格者です。そして、電気のことをアドバイス&解決してくれる電気の専門家「コンセントアドバイザー®」として様々な情報を発信しておられます。
その「トラッキング現象」を要約すると…
電源プラグをコンセントに
長時間差し込んだままにしていると
↓
ホコリや水分が付着
↓
ホコリや水分が原因で火花放電が発生
↓
繰り返しでプラグが炭化し抵抗が低下
↓
ショートして発火!
となるようです。こ、怖いですね!!
お客さまにもこのことを説明させてもらい
・お仏壇を移動して裏側のコンセントを抜く
・古い配線を全て新しくする
・白熱ではなくLED配線に変更
という作業をさせてもらいました。
お仏壇の電気配線は、従来は白熱電球を使ったタイプがほとんどですが、
白熱電球の場合は…
・時間が経過すると熱くなる
・電球で火傷や布製仏具が焦げる
などの危険があることから、現在ではLED配線にさせてもらうことが多いです。
お仏具を移動させて中を空にした後、お仏壇を動かしました。
やはり、奥のコンセントに差し込んであります。
実際にホコリが積もっていましたが、この場所では掃除をすることができません。
古い配線を処分して、新たにLED配線に代えさせてもらいます。
もちろん、今回は手前のコンセントに差し込みます。
スイッチも新しい形で、ホコリ除けのビニールを被せています。
スイッチ、オン!
灯篭も電気ロウソクもキレイに明るく輝いています。
「よかった!これで安心。電気がつかなくなったときはどうしよう?と思ったけれど、コンセントが危険な状態というのをご先祖さんが教えてくれたのかもしれないわね~」
と仰っていただき、ホッと一安心です。
「このことは、ご先祖様が教えてくださっている。」
そう思えることって、とっても尊いですよね。
大切なお仏壇を、より美しく、そしてより安全にお参り頂くことが出来るようにこれからもお困り事を解決&ご提案していきます。
今回もご依頼を頂き、誠にありがとうございました。