「香典帳」
それは、葬儀の際に香典を頂いた方のお名前を記すもの。
本日、お伺いしたお客様はお祖父様の香典帳まで残しておられるとのこと。
なぜならそこには、故人がお世話になったり
付き合いがあった方が記されている唯一のものだから。
携帯電話のメモリーには、沢山の電話番号が入っています。
しかし、全ての人と付き合いがあるわけではありません。
自分がどんな付き合いをしてきたか、
それが分かるものとしては、「香典帳」しかないのかもしれません。
それは、人が亡くなって分かるもの。
ご家族にとっては、故人のことを知るとても大切なもの。
こんなお話しも教えてくださいました。
七年前にご主人が亡くなられた時、
家の鍵をご近所さんに預けてから、救急車で病院へ。
お亡くなりになられてから、ご遺体とご帰宅されると
ご近所の皆さんで片付けと祭壇・食事・お布団の準備全てが整っていたそうで
す。
男性は、祭壇とお花の用意。
女性は、お食事などの用意。
それぞれに長がいて、テキパキと指示。
当たり前の事だったそうです。
僕にとっては、驚くようなお話しでした。
しかし、この中にとても大切なものがあると感じました。
どう生きたかは、亡くなった後に全て分かるもの。
自分の葬式をイメージすれば、
何が本当に大切なのかが分かるかもしれません。
目に涙を浮かべながら、教えていただいたお客様に
心から感謝いたします。