雲板・雲文字/広島 仏壇 修理 音羽屋
こんにちは。
広島でお仏壇の修理を専門にしている音羽屋の山縣です。
当店は、お仏壇という家の中の大切な場所を繋いでいくことで、その「家ならでは」の想いが伝わっていくことを大切にしています。
この「職人の日記」では、掃除・洗浄・修復・塗替え・移動・保管・御処分・配置・向きのことなど、お仏壇のことで皆様のお役に立てれば嬉しいです!!
ということで・・・
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先日、修復のご依頼でお預かりしたお仏壇の上部からこのような雲の形の彫物が出てきました。
これは、「雲板」と呼ばれるモノの一種になります。
※裏を見ると年代が記載してありました。100年以上前のモノのようです。
この「雲板」はどのお仏壇にもある部品ではなく、お仏壇の置いてある場所の「上に人がいる場合」に置くものになります。
・二階建てのお住いの一階にお仏壇がある
・マンションなどの集合住宅で上に人が住んでいる
などなど
「何のためにこの「雲板」を置くのか?」
お仏壇にはご本尊様(仏様)をお祀りしています。
上記のような住環境が増えるにつれ、その仏様の上を人が歩いていいのだろうか?失礼ではないか?
と、考えられるようになりました。
その対策として、雲を仏壇の上に置く事で「仏様の上には雲だけです。人はいませんよ。」とお伝えするためにこの「雲板」が作られたそうです。
ちなみに雲の形の細工ではなく、
・雲という文字を書いた紙
・雲という文字の木工品
を置いたり、貼ったりしても大丈夫です。
場所はお仏壇の上の天井に貼るか、お仏壇の上に置いて頂いても構いません。
また、「空」「天」という文字でも大丈夫です。
ちなみに神棚にも同じ「雲板」というものがありますが、今回のお仏壇と同じ意味合いになります。
※神棚の前面にある雲の形をした板の部分です。
この度の「雲板」も金箔を押し直してピカピカの雲になりました!
便宜上のものとはいえ、仏様を大切にする風習を大切にしていきたいですね。
これからも家の中の神聖な場所であるお仏壇を代々へと繋いでいくことで、「敬う」という大事な心を伝えるお手伝いをしていきます!
おまけ・・・
雲板の大きさを知ってもらう為の一枚!