百箇日法要までに/広島 仏壇 修理 音羽屋
こんにちは。
広島でお仏壇の修理を専門にしている音羽屋の山縣です。
当店は、お仏壇という家の中の大切な場所を繋いでいくことで、その「家ならでは」の想いが伝わっていくことを使命にしています。
この「職人の日記」では、掃除・洗浄・修復・塗替え・移動・保管・御処分・配置・向きのことなど、お仏壇のことで皆様のお役に立てれば嬉しいです!!
ということで・・・
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本日はお客様から、
「百箇日までにお仏壇を少しだけでも綺麗にしておきたいんです。」
とご相談がありお伺いをさせてもらいました。
「百箇日」とは故人様がご逝去されてから100日目を指します。
四十九日の忌明け後に初めて執りおこなう法要のことを「百箇日法要」と言います。
また、出苦忌(しゅっくき)や卒哭忌(そっこくき)と呼ばれることもあり、「卒」は「卒業」、「哭」は「声を出しながら涙を流す」状態を指しています。
その意味合いからも、百箇日法要は
「大切な人を失った悲しみや苦しみに別れを告げて、前に進む」
ための大切な儀式と捉えられます。
ご葬儀社様によると、現代では、四十九日の法要とは異なり、百箇日法要が省略されることは珍しくないそうです。
「母が亡くなる直前に、仏壇をきれいにしときたいね~と、言っていたんです。その時は、何言ってるの縁起でもない!と思っていました。」
「昨年に母が亡くなり、お寺さんに来て頂く時に仏壇をどうしよう!?と慌てました。
掃除も整理も出来ていなかったので、仏間の扉を閉めておいたんですね。
そうしたら、お寺さんから、お仏壇はどちらですか?と扉をあけられてしまいまして・・・
あーこんなことなら母が綺麗にしたいと言ってた時にしておけばよかったと心残りに感じたんです。」
そこで、百箇日までに出来るだけでも綺麗にしておきたい。見た目をよくできる方法があればというご相談内容でした。
お話をお聞きすると、お仏壇自体はこれから先に引き継いでいくというのは難しいご様子でした。
ご予算も教えて頂きましたので、見栄え良くなるために手を加えるポイントをお伝えさせてもらい、ご依頼を頂きました。
「この香炉の錆もとれますか?母が気にしていたので。」
と香炉に出ている緑青錆の除去もさせてもらう事になりました。
「これで、母が喜んでくれてると思います。寂しいですが、母のお蔭でお仏壇に目を向けることが出来ました。こちらの要望も聞いてもらって安心しました。」
と仰って頂き、少しでもお客様のお悩みに対応できる提案が出来てよかったです。この度は、ご依頼を頂き誠にありがとうございました。
音羽屋では、全体の修復だけではなく、お客様それぞれのご状況やご予算に合わせて
【お仏壇が整って見えるポイント】
をお伝えしながらご提案をさせてもらっております。
四十九日や百箇日という法要は、故人と残された人たちがともに幸せな道を歩むための大切な儀式とも言えます。
その儀式を通して、仏様、ご先祖様と繋がっていくんですね。
本と繋がる場所であるお仏壇を整えさせてもらうことで、節目を気持ちよくお迎えいただくお手伝いになれば幸いです。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。