思い出の「たけ笠」
先日、大竹市にて修復の仕上がったお仏壇をお納めさせてもらいました。
金箔部分は押し直しをして、金具も金メッキ再生してあるのでとても美しく輝いています。
下台の漆部分もうつり込むほどに艶がよみがえっています。
「おじいさんが大事にしとったお仏壇がきれいになって、よかったねー」とお客様も大変お喜びくださり、とても嬉しいです。
そして、珍しものを見せてくださいました。
これは、農作業などの時に被る「たけ笠」と呼ばれる頭にかぶる道具。一般的には、竹でつくられた「たけ笠」よりも菅(すげ)でつくられた「すげ笠」が多いそうです。
これらの笠が昔から使われる理由としては、
・軽量で風通しが良い
・水に強くお手入れ簡単
という優れモノだからだそうですよ。
そして、ここに書いてある「山寺」というのは山形県にある「立石寺」さんのこと。
こちらのお寺さんが有名な理由は笠の後ろをみると・・・
そうです!
あの松尾芭蕉さんの
「閑かさや 岩にしみ入る 蝉の声」
の句がよまれたお寺さんになるんです。
「じいちゃんが山形旅行に行ったときのお土産で、嬉しそうに持って帰ってきてねー」と教えてくださいました。
お仏壇が美しくよみがえったことで、一緒によみがえるおじいちゃんの思い出。
きっとご先祖様も喜んでくださっていることでしょうね!
音羽屋では、お仏壇を美しくよみがえらせることで、「お客様の本に繋がる」お手伝いをさせてもらっております。
この度は、ご依頼を頂き誠にありがとうございました。