日々の出来事
日々の作業や出来事を、出来るだけ毎日綴ってます…。
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ありがたいお話 2022.02.10
こんにちは。
広島でお仏壇の修理を専門にしている音羽屋の山縣です。
当店は、お仏壇という家の中の大切な場所を繋いでいくことで、その「家ならでは」の想いが伝わっていくことを使命にしています。
この「職人の日記」では、掃除・洗浄・修復・塗替え・移動・保管・御処分・配置・向きのことなど、お仏壇のことで皆様のお役に立てれば嬉しいです!!
ということで・・・
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本日は、
【神聖な場所】を見て、家の中の神聖な場所のあり方を改めて考える
というお話です。
先日、高知家・・・高知県に行ってきました。
高知県に行く際には、是非とも立ち寄ってみたかったのが、「にこ淵」という滝つぼ。
四国のど真ん中あたりで、愛媛県と高知県の県境。霊峰「石鎚山」の南東にあたります。
ここは、仁淀川の支流にあたり、あの「仁淀ブルー」の青こそ「にこ淵」と言わしめた場所です。
仁淀ブルーとは、高知県の清流「仁淀川」の「青」の美しさをネイチャーカメラマンの高橋宜之氏が「仁淀ブルー」と呼び始め、その名が知られていったと言われています。
高知県のほぼ中心を流れる仁淀川は、西日本最高峰の石鎚山に源を発し、土佐湾に流れ着く、四国三大河川の一つです。国土交通省が発表する「水質が最も良好な河川」に過去10年で8回も選ばれているそうですよ。
今回は、愛媛県側から車で山道をグングン進んで行きました。
山の上まで進んで行くと、そこから降りていく案内板を発見。
どうやら、来週から工事で入れなくなるようです。
そして、詳しい説明板を読んでいると・・・
「水神様の化身とされる大蛇が棲む所とされ、地元の方は近寄らない神聖な場所」とのこと。
実際にお聞きすると、地元の方々は決して近寄らないところで、数十年前までは誰も訪れないひっそりとした場所だったそうです。
この入り口から下まで降りて行くようです。
観光客も増えているのか、丈夫な階段で降りる事が出来ました。
川が見えてきました。
そろそろですね。
おおお!
目に入ってきた瞬間、声が出ました。
すっごい綺麗な「青」です!
動画もあるので、どうぞご覧ください。
少しだけ手を入れてみると、ヒンヤリして気持ちいい感じです。
じぃーっと見ていると、吸い込まれそうな雰囲気です。
・水の神様の大蛇
・地元の方は近づかない
・神聖な場所
確かに美しすぎて、ちょっと不思議な空間ですね。
入れ違いに若い方も来られていました。
今では、SNSで広まり、多くの方が訪れるようになったそうです。僕もその一人です。
そこは、地元の方々が守ってきた「神聖な場所」。
入らせてもらう側のマナーや気持ちも大事ですね。
その美しさゆえに「にこ淵」は「神聖な場所」として守られてきました。
「神聖な場所」と言えば、お仏壇も家の中の「神聖な場所」
今回、その神聖な場所に入って、美しさにふれて、
・お仏壇も「美しく」あることで、家の中でより「神聖な場所」として大切にしてもらえる。
・修復をして「お仏壇って、綺麗だな!美しいな!」と思って頂けることで、次の世代にも関心をもって頂ける。
そんな、貴重な仕事だと改めて考える事が出来ました。
「家の中の神聖な場所である」という意識を忘れずに丹精込めて作業していきたいと思います。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。
「にこ淵」も美しくあり続けるために地元の皆さまが環境を整えてくださっているようです。僕も少なからず、御礼のお気持ちを入れさせてもらいました。
仁淀ブルーでスッキリした気持ちになれた、一日でした! -
ありがたいお話 2022.02.09
こんにちは。
広島でお仏壇の修理を専門にしている音羽屋の山縣です。
当店は、お仏壇という家の中の大切な場所を繋いでいくことで、その「家ならでは」の想いが伝わっていくことを使命にしています。
この「職人の日記」では、掃除・洗浄・修復・塗替え・移動・保管・御処分・配置・向きのことなど、お仏壇のことで皆様のお役に立てれば嬉しいです!!
ということで・・・
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本日は、「仏壇の電気がつかないんです・・・」
とご連絡を頂き、お伺いいたしました。
お仏壇の電気とういうと、
・灯篭(吊下げ)
・電気ロウソク
に繋がっている配線とその中にある電球のことになります。
残念ながら、スイッチをいれても点灯しなくなっているようでした。
「球は先週に交換したばかりで、昨日までついていたんだけどね~」
「スイッチがおかしいのかもしれないから、中の配線を修理してもらえる?」
このスイッチの形は今では見なくなっており、随分と前の形式です。当店がお仏壇の修復をさせてもらう場合に接続されているのは、このタイプが多くあります。
このスイッチに問題があるとしても、コンセントからプラグを抜かないと修理中に通電して危険です。また、基本的に配線の修理は資格のいる作業になります。
そして、その問題のプラグが差し込んであるコンセントがどこかというと・・・
手前のコンセントではないようです。
配線が奥へ奥へと繋がっているので、どうやらお仏壇の裏側のコンセントに差し込んであるようです。
たまにこの様にお仏間の奥の壁(お仏壇の裏側)にコンセントがあることがあります。これだと、お仏壇を動かさないとプラグを抜くことができません。
また、この状態は発火の危険があるんです。
知り合いの「コンセントアドバイザー」の平原千秋さんによると、配線器具の火災事故の原因No.1は
「トラッキング現象」の発生による異常発熱
なんだそうです。
詳しくは、平原さんのブログを見てみてくださいね!
「発見!キケン!なコンセント」配線器具の火災事故の原因No.1って何だ??
平原さんは、㈱中国光洋という電気設備の設計・施工の会社を経営しておられ、ご自身も有資格者です。そして、電気のことをアドバイス&解決してくれる電気の専門家「コンセントアドバイザー®」として様々な情報を発信しておられます。
その「トラッキング現象」を要約すると…
電源プラグをコンセントに
長時間差し込んだままにしていると
↓
ホコリや水分が付着
↓
ホコリや水分が原因で火花放電が発生
↓
繰り返しでプラグが炭化し抵抗が低下
↓
ショートして発火!
となるようです。こ、怖いですね!!
お客さまにもこのことを説明させてもらい
・お仏壇を移動して裏側のコンセントを抜く
・古い配線を全て新しくする
・白熱ではなくLED配線に変更
という作業をさせてもらいました。
お仏壇の電気配線は、従来は白熱電球を使ったタイプがほとんどですが、
白熱電球の場合は…
・時間が経過すると熱くなる
・電球で火傷や布製仏具が焦げる
などの危険があることから、現在ではLED配線にさせてもらうことが多いです。
お仏具を移動させて中を空にした後、お仏壇を動かしました。
やはり、奥のコンセントに差し込んであります。
実際にホコリが積もっていましたが、この場所では掃除をすることができません。
古い配線を処分して、新たにLED配線に代えさせてもらいます。
もちろん、今回は手前のコンセントに差し込みます。
スイッチも新しい形で、ホコリ除けのビニールを被せています。
スイッチ、オン!
灯篭も電気ロウソクもキレイに明るく輝いています。
「よかった!これで安心。電気がつかなくなったときはどうしよう?と思ったけれど、コンセントが危険な状態というのをご先祖さんが教えてくれたのかもしれないわね~」
と仰っていただき、ホッと一安心です。
「このことは、ご先祖様が教えてくださっている。」
そう思えることって、とっても尊いですよね。
大切なお仏壇を、より美しく、そしてより安全にお参り頂くことが出来るようにこれからもお困り事を解決&ご提案していきます。
今回もご依頼を頂き、誠にありがとうございました。 -
職人の日記 2022.02.08
こんにちは。
広島でお仏壇の修理を専門にしている音羽屋の山縣です。
当店は、お仏壇という家の中の大切な場所を繋いでいくことで、その「家ならでは」の想いが伝わっていくことを使命にしています。
この「職人の日記」では、掃除・洗浄・修復・塗替え・移動・保管・御処分・配置・向きのことなど、お仏壇のことで皆様のお役に立てれば嬉しいです!!
ということで・・・
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本日は、3年前にお納めをさせて頂いたお客様のところへお伺いさせてもらいました。
「その後のお仏壇の状態はいかがでしょうか?」
「引出しの扉がパカパカとする時があるのよ・・・」
どうやら、裏から打っていた釘が緩んできたようです。
早速その場で、打ち直しをさせてもらいました。
「よかったー、安心してお参りできるわ。また、何かあれば連絡させてくださいねー」
「はい!喜んで、お伺い致します。」
【修復後もかかりつけの仏壇屋として】
音羽屋では、修復して納品をした後も点検にお伺いしております。その際に万が一、不具合があれば、すぐに修理致します。
毎日のお参りの場所でもある、お仏壇。
お参りをしている間に何かが壊れたり、調子が悪くなることもあります。
そんな時に駆けつける事が出来る存在でありたいと考えています。お仏壇を次世代へと引き継いでいくためのかかりつけの存在、となれるようにこれからも修復技術を磨いていきます。
ちなみに、今回のお客様宅のお仏壇は三年前と比較しても輝きが変わっていないようでした。よかったです!
「三年前の納品時の写真」
「本日のお写真」
本日もお読みいただき、ありがとうございました。 -
職人の日記 2022.02.07
こんにちは。
広島でお仏壇の修理を専門にしている音羽屋の山縣です。
当店は、お仏壇という家の中の大切な場所を繋いでいくことで、その「家ならでは」の想いが伝わっていくことを使命にしています。
この「職人の日記」では、掃除・洗浄・修復・塗替え・移動・保管・御処分・配置・向きのことなど、お仏壇のことで皆様のお役に立てれば嬉しいです!!
ということで・・・
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本日は福山市にある「艮神社(うしとら じんじゃ)」へお参りをしてきました。
なぜ、こちらの神社に来たのかというと
「マツコの知らない世界」というタレントのマツコ・デラックスさんの番組で、令和4年(2022年)で「一番おすすめの開運神社」としてこちらの「艮神社」が紹介されていたからです。
この神社をオススメされた方は、10,000社以上を参拝された佐々木優太さんという「神社ソムリエ」と呼ばれている方。
令和3年が丑年
令和4年が寅年
ウシとトラをまたぐ12年に1度のタイミングということ。
さらに、本殿に祀られているの「須佐之男命(スサノオノミコト)」は疫病・厄除けの神様であり、境内には天の岩戸を開くために神々の前で踊りを舞った「雨宇受売命(アメノウズメノミコト)」が祀られています。
神社の建てられた由緒や祀られている御祭神の特性から、疫病(新型コロナウイルス)によって沈んだ世の中を明るく開いて克服していこうという願いを込めて、今年一番のオススメ神社に選ばれたそうです。
放送されたのは1月だったそうですが、地元の方にお聞きすると放送日の翌日には駐車場が満車になったそうです。そして、臨時の駐車場スペースまでできたとの事ですよ。
御由緒によると、平安時代に建立され、旧福山では最古の神社だそうです。
その後、福山城築城に際しては、鬼門(艮の方位・東と北の間)を鎮める守護神と称えられていたそうです。
よく見かける「鬼」の絵が牛の角でトラのパンツを履いているのは、この「ウシトラ」の方角から由来があるそうです。
鬼門=東と北の間=丑と寅の間=艮=ウシトラ
鬼と言えば、節分ですが、例年であればこちらの「艮神社」さんでも「豆まき」をしておられたそうです。ただし、コロナ禍ということもあり、今年は「福豆」を手渡ししておられました。
お豆と紅白餅まで頂きました。ありがとうございます。
そして、無事にお参りをさせてもらいました。
お願い事は…「お任せしますので、どうぞよろしくお願いいたします!」とちょっとでもコロナ禍の影響が落着いていくことをお願いしました。
今回は、お仏壇やお寺ではなく、神社のお話になりました。
家の中の繋がりを感じる場所がお仏壇であり、お寺。
土地での繋がりを感じる場所が神棚であり、神社。
見えない繋がりに手を合わせて、頭を下げる。
この日本人ならではの信心にふれることで、少しでも信心深いお客様のお気持ちやお考えに近づいていきたいと考えています。
そして、ご縁のあるお客様や知り合いの皆さまにとって、「疫病」をさけてよりよい一年をお過ごしいただけることを願っております。
本日もお読みいただきありがとうございました。
「艮神社」さんのホームページはコチラ
「艮神社」さんの護符で、お読みいただいた皆様のご加護と厄除けになりますように! -
職人の日記 2022.02.06
こんにちは。
広島でお仏壇の修理を専門にしている音羽屋の山縣です。
当店は、お仏壇という家の中の大切な場所を繋いでいくことで、その「家ならでは」の想いが伝わっていくことを使命にしています。
この「職人の日記」では、掃除・洗浄・修復・塗替え・移動・保管・御処分・配置・向きのことなど、お仏壇のことで皆様のお役に立てれば嬉しいです!!
ということで・・・
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本日は竹原市のお客様からお仏壇の扉とお仏具をお預かりさせてもらいました。
大きくて立派なお仏壇です。
「代々引き継いできた仏壇ではあるんですが、私たちの代でも手に負えず、子どもたちの代になればもっと引き継ぐのが難しいと思うんです。広島県外に出ていく可能性の方が高いので・・・」
最初に伺いした時には、お仏壇をこれからどうしたらいいかというご相談を頂きました。
「そんな事情から全体を修復することも考えていません。ただ、春頃には父の兄弟がお参りに来てくれるんです。本家のお仏壇にお参りをするのが、習慣になっているので。」
【お彼岸、お盆、年末年始に本家のお仏壇とお墓へお参りに行く】
本家ならではのあるある話ですね。僕も三次に本家があるので、父親が祖父を連れてよくお参りに行っていたのを覚えています。
「父も亡くなったので、親戚が来た時にお仏壇を少しは綺麗にしておきたいと思って、ラジオでよくお聞きする音羽屋さんにご相談させてもらいました。」
ご相談頂き、ありがとうございます。
お客様とご予算なども含めて、どのような方法で綺麗にするのがいいのかをお話させてもらいました。
・お会いして
・メールのやり取りで
・お電話で
何度がやり取りをさせてもらい、
・御本尊様と御位牌を綺麗にする
・お仏具を綺麗にする
・障子扉の紗を貼り替える
という、見栄えが良くなる方法で修復をする事になりました。
障子扉とは、この網目のような扉のことです。ココに貼ってある「紗」という布を貼り替えるだけでもとても明るくなります。
今回は、本体は置いたままで、扉を外してお預かりさせてもらいました。
お仏具類も梱包をして、持ち帰ってから修復作業を進めます。
「音羽屋さんに相談をして良かったですよ。親戚が来る前に、どうしよう?と悩んでいたことが一歩進んで安心しました。」
と仰って頂く事が出来ました。
これから修復して更に「よかった」と仰って頂けるように丹精込めて作業いたします。
この度は、ご依頼を頂き誠にありがとうございました。
・本家のお仏壇だから残しておかないと
・でも、予算もないしどうしよう
・親戚も安心してもらえる方法は?
とお悩みの場合、お気軽にご相談ください。
音羽屋では、現状や現代の流れに合わせて、お仏壇を守ることが犠牲になり過ぎない方法での修復を一緒に考えて行ければと思います。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。
帰りには、安芸津にある知り合いの美味しい珈琲屋さんに行ってきました。
珈琲好きの方は、是非とも行ってみてください。お勧めです!
「安芸津歳實コーヒー」
東広島市安芸津町三津3572-1 -
職人の日記 2022.02.05
こんにちは。
広島でお仏壇の修理を専門にしている音羽屋の山縣です。
当店は、お仏壇という家の中の大切な場所を繋いでいくことで、その「家ならでは」の想いが伝わっていくことを使命にしています。
この「職人の日記」では、掃除・洗浄・修復・塗替え・移動・保管・御処分・配置・向きのことなど、お仏壇のことで皆様のお役に立てれば嬉しいです!!
ということで・・・
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本日は、お客様から
「仏具を置く場所に何か敷くものがないですか?」
とご相談を頂きました。
お花やお供えを置く時に仏具を動かすとお仏壇に傷が付きやすくなってしまいます。
傷が付かない様にするために何か敷くものをとのご相談でした。
ガラスを敷くこともあるのですが
・ガラスと金属の仏具が当たる音が苦手
・水を入れた重たい花立で割れることがある
・ガラスとお仏壇の間に水気が入るとお仏壇が傷む
という理由から、当店ではガラス以外をお勧めしています。
それが、お仏壇専用のマットになります。
・クッション性のある生地で出来ていて
・防炎&防水加工が施してある
ので、割れることもなく、水がこぼれても拭く事が出来ます。
また、火のついたお線香が落ちても燃える心配もありません。
早速、お仏具をよけて、寸法を測らせてもらいました。
・供物を置く棚
・お花を置く棚
・ロウソクや香炉を置く棚
全てに敷かせてもらいました。
↓↓↓
自由にカットできるのでそれぞれの大きさに加工できます。
また、裏側はキルト素材なので、お仏壇が傷つくことがありません。
これで、毎日のお参りやお供え物、お花のお水の取替えも安心して出来るようになりました。
お仏壇は、毎日お参りをして頂く大切な場所です。
音羽屋では、毎日のお参りだからこそ、「お参りしやすく」を心がけてご提案をさせてもらっております。
お仏具の配置もお客様に合わせて、決まった位置から変えることもございます。
例えば、お仏飯(ご飯のお供え)をお供えする場所は、最上段になります。
しかし、ご年配のお客様にとっては、お供えをする時に手を伸ばすことが危なかったりすることもあります。
その様な時には、下部の棚でお供えをされても大丈夫ですよとお話をさせてもらっております。
お客様がよりお参りしやすくなることで、ご本人様だけでなくご家族の方にとっても仏様やご先祖様との距離が近くなっていくと嬉しいですね。
お仏壇のちょっとしたお困りごとや気になる事がございましたら、お気軽にお問い合わせくださいませ。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。 -
職人の日記 2022.02.04
こんにちは。
広島でお仏壇の修理を専門にしている音羽屋の山縣です。
当店は、お仏壇という家の中の大切な場所を繋いでいくことで、その「家ならでは」の想いが伝わっていくことを使命にしています。
この「職人の日記」では、掃除・洗浄・修復・塗替え・移動・保管・御処分・配置・向きのことなど、お仏壇のことで皆様のお役に立てれば嬉しいです!!
ということで・・・
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本日もお仏壇のご相談でご連絡を頂きました。
「父が気に入って購入したお仏壇。自宅には仏間が無く、どうやって引き継いでいくのがいいのかをご相談させてください。」
お仏壇を引き継いだとしても自宅にはお仏壇を置くスペースがないという状態でした。
・修復なのか?
・買換えなのか?
様々な事例も踏まえてお話をさせてもらい、
・御本尊の阿弥陀如来様だけを引き継ぐ
という方法になりました。
光背が透かしてあり、とても素敵なお姿です。
あれ!?
何と光背が折れてます。こちらも修復の必要があります。
・御本尊の寸法
そして、移設先であるご自宅の
・設置スペース
などを確認をさせて頂き、お客様と一緒に適した方法を検討していきました。
この度はご相談を頂き、誠にありがとうございます。
音羽屋では、
・どのような方法でのこしていきたいのか?
・次の世代へ繋ぐことの大切さ
などを一緒にお話をして、適した形での引継ぎをお手伝いさせてもらっております。
やはり、ご先祖様が気に入ってご購入されたお仏壇。
出来る限りの方法で繋いでいってほしいですね。
そのことによって、次世代の皆さまへ
「私の家は仏さんやご先祖様を大切にしている家なんだ」
という信心を後ろ姿で示していくお手伝いになれば嬉しいです。
最後にお客様宅に掛けてあった色紙の一文
広島では、平和活動で有名な御住職の書だそうです。
これからも多くのお客様にとって、「お仏壇を遺してよかった!」と言っていただけるように「努力」を続けていきます! -
職人の日記 2022.02.03
こんにちは。
広島でお仏壇の修理を専門にしている音羽屋の山縣です。
当店は、お仏壇という家の中の大切な場所を繋いでいくことで、その「家ならでは」の想いが伝わっていくことを使命にしています。
この「職人の日記」では、掃除・洗浄・修復・塗替え・移動・保管・御処分・配置・向きのことなど、お仏壇のことで皆様のお役に立てれば嬉しいです!!
ということで・・・
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今日は節分、「鬼は外!福は内!」と豆まきをされましたでしょうか?
そういえば、以前にお仏壇の中に描かれている「鬼の面」のお話を書かせてもらいました。
怒り過ぎて顔が鬼のお面になり、外れなくなってしまったお話
ある時、浄土真宗本願寺派の御住職が
「鬼は外ではなく自分の内側にいる」
というお話をブログに書いておられるのを読んだことがあります。
「鬼」と呼ばれる存在は、実は自分の外側にあるものではなく、自分の心に中に潜む
「何でも自分の思い通りにせずにはおれないという心」=「煩悩」と捉えるようです。
そもそも、浄土真宗の寺院では、基本的には節分の豆まきをされないそうです。
自分の都合の悪い者=鬼自分に都合の良い者=福
そういった、都合のいいものだけを取り込もうとする姿が、まさに煩悩(ぼんのう=欲)にまみれた状態だとか。
自分の思い通りにしたいという、心の「鬼」。
振り返ってみると、その鬼の心が様々な厄災を招いているのも事実ですね。
反省、大反省です(汗)
そんな「鬼(煩悩)」を宿している自分を味わってみるという、煩悩との向き合い方もあるようです。
が、そんな域には程遠く、「節分」に「鬼」を宿している自分に気付いて恥じるばかりです。
※5年前の節分の写真(汗)
酷い写真から気を取り直して・・・
お仏壇はお参りする時に
「今日はこんなことで腹が立った」
「今日はイライラしてしまった」
と仏様やご先祖様に語りかけることで、素直な「自分の鬼の部分」とも向き合える場所。
そうやって先祖代々と日常のお参りの場所として繋いで来てくださったお仏壇。
そのお仏壇を美しい状態で大切に引き継いでいって頂けるように修復を頑張ります!
本日もお読みいただき、ありがとうございました。 -
職人の日記 2022.02.01
こんにちは。
広島でお仏壇の修理を専門にしている音羽屋の山縣です。
当店は、お仏壇という家の中の大切な場所を繋いでいくことで、その「家ならでは」の想いが伝わっていくことを使命にしています。
この「職人の日記」では、掃除・洗浄・修復・塗替え・移動・保管・御処分・配置・向きのことなど、お仏壇のことで皆様のお役に立てれば嬉しいです!!
ということで・・・
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本日はお朔日参りに氏神様である舟入神社へ行ってきました。
地元の神社さんですが、普段は神主さんが不在で、一日のみ来てくださいます。
そこで、お正月に交換できていなかったお神札(お札)を新しくしてもらいました。
新しい御札は気持ちがいいですね。
「神棚のお札の交換」
御札は1年間お祀りして、古くなったものは神社にお返しするのがいいそうですよ。
また、お札に巻いてある薄紙は上巻紙といって、家の神棚へおまつりするまで清浄に保つためのものです。神棚におまつりする時には、取り外してからおまつりします。
早速、仕事場で新しいお札を並べました。
「神棚のお札の並べ方」
・向かって中央に神宮大麻。
・右側には住んでいる地域の氏神の神社のお札。
・左側には個人的に信仰している神社、崇敬神社のお札。
をお祀りします。
当店の場合の崇敬神社は様々なご縁のある厳島神社さんになります。
本日は神棚のお話になりました。
日本古来の八百万の神様、そして伝来してきた仏教。
いずれにしても「命の本」を辿っていくと人間ではない大いなる何かに行きつくのかなと思います。
ご先祖様に繋がるお仏壇を触らせてもらう仕事をしている身として、地元の神様に感謝をのべて今月も精進していきたいと思います。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。
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職人の日記 2022.01.31
こんにちは。
広島でお仏壇の修理を専門にしている音羽屋の山縣です。
当店は、お仏壇という家の中の大切な場所を繋いでいくことで、その「家ならでは」の想いが伝わっていくことを使命にしています。
この「職人の日記」では、掃除・洗浄・修復・塗替え・移動・保管・御処分・配置・向きのことなど、お仏壇のことで皆様のお役に立てれば嬉しいです!!
ということで・・・
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本日もお仏壇の移動のご相談を頂きました。
「家を取り壊すことになったんだが、仏壇と襖は残しておきたいんですよ。」
お仏壇の横には立派な襖絵がありました。
ともて立派な阿弥陀如来様です。
「ご住職になぜこの阿弥陀さんがここにあるのか?と聞かれたことがあるそうです。何かいわれがあるのかもしれませんなー」
御文章を開いてみると250年以上前のものというのがわかりました。
全体を修復するというご希望ではなく、そのまま動かしてまた元の場所に戻したいというご相談でした。
一旦、その間はプレハブに保管する予定です。
「この趣きのまま、またお参りをしたい。ただ、仏様と御文章は音羽屋さんにお任せしますよ。」とご依頼を頂きました。
音羽屋では、お客様のご要望をお聞きしながら、移動や保管なども承っております。
ご先祖様が繋いできてくださったお仏壇。
遺していくことで次の世代にとって「命の本」と繋がる大切な場所となっていくと嬉しいです。
この度はご相談とご依頼を頂き、誠にありがとうございました。 -
職人の日記 2022.01.30
こんにちは。
広島でお仏壇の修理を専門にしている音羽屋の山縣です。
当店は、お仏壇という家の中の大切な場所を繋いでいくことで、その「家ならでは」の想いが伝わっていくことを使命にしています。
この「職人の日記」では、掃除・洗浄・修復・塗替え・移動・保管・御処分・配置・向きのことなど、お仏壇のことで皆様のお役に立てれば嬉しいです!!
ということで・・・
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本日はお仏壇を分解しています。
が…
作業台の上に木の粉のようなものが沢山落ちています。
この粉、実は虫の食べかすになります。
キクイムシという木を食べる虫です。
キクイムシは幼虫の時に木をドンドンと食べ進んで成虫になったら外に出てきます。
部品の裏側には成虫が出てきたであろう、穴がありました。
こちらはもっとひどい状況になっています。
穴があるので既に中には幼虫はいないと思いますが、念のために殺虫&防虫を施します。
キクイムシは、ラワン材やナラ材などの広葉樹を好むそうです。また、その他にカシ、タケ、ケヤキ、キリ等も被害が見られるそうです。
お仏壇においては、ケヤキを使ったお仏壇にはよくキクイムシの穴が開いていることが多いですね。
穴やムシクイの跡を修復して、表面に塗装を施すことで次から被害に遭うことはほとんどなくなりますので、ご安心ください。
大切なお仏壇をより良い状態で、次の世代へと繋いで頂けるようにこれからも精進していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。 -
ありがたいお話 2022.01.29
こんにちは。
広島でお仏壇の修理を専門にしている音羽屋の山縣です。
当店は、お仏壇という家の中の大切な場所を繋いでいくことで、その「家ならでは」の想いが伝わっていくことを使命にしています。
この「職人の日記」では、掃除・洗浄・修復・塗替え・移動・保管・御処分・配置・向きのことなど、お仏壇のことで皆様のお役に立てれば嬉しいです!!
ということで・・・
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本日は修理のご相談でご連絡を頂きました。
扉の金具が劣化して、本体から外れてしまったようです。
義理のお母様がお亡くなりになられ、四十九日を前に修理しておこうという事でご連絡くださったそうです。
義理のお母様は、広島の母子会の会長さんをやられた御方との事。
「義母は早くに夫を亡くし、女手ひとつで子どもたちを育ててきたひと。当時、43才だったそうです。」
今の僕の年齢と一緒です。
「母子会の事務局などを歴任して、一生懸命に仕事をしていたと聞きました。
ずっと泣いている時期もあったけど、仏壇に手を合わせては、気持ちを入れ替えて頑張っていたと・・・」
お仏壇にはお参りのお線香とロウソクの煤がのこっています。
「二人の子どもも無事に成人したのですが、主人の姉はその後、若くして亡くなりました。
夫と娘を亡くした義母はどんなに辛かったことか。」
「昨年末に病気をして、87歳ということもあり手術をするのを諦めました。
年末のある日、私の主人が見舞いに行くと・・・
点滴だけでやせ細った義母の目がパッと開いて、ニッコリと笑ったそうなんです。」
返ってきた主人は、
「先にいった、父さんと姉さんに会えたんだよきっと。よかった。もうすぐかもね。」と言いました。
その二日後にお亡くなりになられたそうです。
そのお義母様がずっとお参りをしておられたお仏壇。
「義母のあとは、私が仏様の世話をしてあげないとね。」
とお気持ちを教えてくださいました。
仏様と繋がる大切な場所。
お仏壇を前に故人の後ろ姿に想いを馳せることで、様々なことが伝わってきます。
お仏壇を引き継ぐという事は、ご先祖様の生き方も繋がっていくという事になります。
これから先にもそのご信心が伝わり、御浄土から見守ってくださっているお義母様にも喜んで頂けるように丹精込めて修復致します。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。