広島県東広島市志和町の掛軸

カテゴリー 掛軸の表装・書直し 施工内容 掛軸の表装直し
ご住所 広島県東広島市 お名前
担当者からのコメント
お仏壇のご本尊様の掛軸を修復出来ないだろうかという事で、ホームページをご覧になられてお問い合わせくださいました。実物を点検にお伺いさせてもらうと、傷みが激しいため、強く触るとポロポロと剥がれていくような状態。ご当主、ご親族の皆さまとお話をさせてもらい、御絵像をそのままにお裏書きも可能な限り残して、表装を落ち着いた雰囲気でお直しするという形でご依頼くださいました。
 
仕上がった表装は、燻した金糸を使用することで、本金よりも輝きを抑えた雰囲気なっております。また、お裏書きは、割れている部分もございましたが、ほぼお預かりの状態そのままに残す事が出来ました。
 
この掛軸はいつ頃のモノかとご質問を頂戴し、お裏書きからの考察で凡そ140年以上前のものと思われます。つまり描かれている阿弥陀如来様もその当時の絵師の方がお書きになられたもの。印刷もある現在、一枚一枚を手書きで繊細に描かれているお姿やその当時の技術の素晴らしさが伝わってきます。お客さまとは、「何よりも代々のご先祖と同じご本尊様を拝めているという事が凄いことですね~」というお話になりました。
 
日本は家の繋がりを大切にしますが、繋がっているのは体や土地、名前やDNAだけではなく、お参りという背中で伝わる習慣もあるんですね。お仏壇の役割とこのお仕事をさせてもらっている役割を教わりました。この度は、本当にありがとうございました。
施工内容
修復前
修復後
修復前
修復後
修復前
修復後
修復前
修復後
修復前
修復後

古い表装とお直しした後の掛軸を並べてみました。
ビフォーアフター掛軸
 
御裏書きはこちら・・・
修復後掛軸5
 
「本願寺釋廣如」と記されています。
御裏書き1
御絵像は、本願寺直属の仏師が描いて、これを本願寺が点検し、掛け軸の裏書きに銘記・押印されたものになります。釋廣如とは、本願寺第二十代門主の広如上人と思われます。江戸時代末期(1798 – 1871)になるので、御絵像は140年以上前のものと推察されます。
 
ご本尊の阿弥陀如来様を拡大した写真がコチラ・・・
あみだ様2
細かく描かれていますね~
 
あみだ様1
 
あみだ様3
 
今回の表装は、牡丹の花の柄で燻した金糸を使用しております。
表装1
 
燻してある事で、通常の金糸よりも輝きがおさえてあります。
表装2
お写真では、伝わらないのが残念なところ・・・
 
最後にお客様から頂いた、達筆のお手紙です。
「これからも念佛一筋に祖先の恩に感謝しつつ精進して参ります。」との一文。 
お手紙(東広島市志和町)201605
 
音羽屋もこのようなお参りのご縁を繋いでいけるように益々精進していきます。
本当にありがとうございました。

【訪問エリア】広島市中区、南区、東区、西区、佐伯区、安芸区、安佐南区、安佐北区、安芸郡、廿日市市、呉市、東広島市、三次市、大竹市、山口県の皆さまからご利用いただいています。
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